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2010年8月 7日 (土)

「東映デジタルセンターOPEN記念セミナー」2日目の『プリキュアオールスターDX2』EDダンスムービーメイキング講演、超絶詳細レポその1(でも画像はないデス。ゴメンチャイ)

昨日(厳密には一昨日)、「東映デジタルセンターOPEN記念セミナー」2日目の『プリキュアオールスターDX2』EDダンスムービーメイキングの講演を聴いてきました。

会場となった東映デジタルセンターの1Fのシアターは、その名の通りシネコン大型ホールクラスの特大スクリーンを備えたまさに映画館で、公演前にデモ的にDVD/BD版用ロングバージョンEDが上映されました。
大画面で見ると、その迫力や完成度がより判りますよ〜。

さて講演は、プリプロ〜モデリングについてが宮原直樹さん、全体的なスケジューリング関係については今村幸也P、シェーディング&コンポジットに関しては中沢大樹氏が主にコメントする形で、これがおそらくEDダンスに於ける役割分担になっていると思われます。

まず宮原さんから述べられたのが、今回の映像制作に於けるテーマでした。

鷲尾天Pからのテーマ
オープニング曲のメドレーを使ったダンスをステージで見せるというコンセプトのもと「わくわくするステージを最前列で見ているような興奮を味わえる映像」

制作スタッフ内でのテーマ
DX2のED班は『フレプリ』EDのスタッフがメイン(ちなみに、宮原さんは『ハトプリ』EDには前期後期ともノータッチ)「『フレプリ』EDでやり残したことを実現する」という意図から、大きなステージでのライブ映像を目指す。

この二つのテーマがEDムービーの柱と言えるわけです。

フレプリEDは諸々の関係で、スタジオセットでのライブ的な“こぢんまりした”映像だった点や、ダンスを判りやすく見せるというコンセプトから、長廻しによるフルサイズ系のカット(TVアニメの演出的な考え方からすると、テンポ感がスポイルされがちな映像)主体だったので、“はっちゃけた”映像を一つ目指そうというところから、プランニングがスタートしています。

振付担当のダンスチームとの最初の打ち合せに併せて宮原さんが作成したステージコンセプトや流れに関する演出メモ(同時にCGチームへもコンセンサスを取るために配布)が、スクリーンに投影。これが自分としては、非常に興味をそそられたスケッチでした。
なお、本編で使用された歴代のトリッキーなギミック演出のアイデア──ド頭の爆発で飛び出し花道へ出てくるハートキャッチ組、浮遊感を狙った反重力的フロートでのスプラッシュスター組のパート、大都会の夜景と花火で魅せる5GoGo組、西尾大介SD演出による初代OPをリスペクトしたMH組のジャンプ&壁蹴り等──は、この段階ですべて提案されています。

ハートキャッチ組の爆発の飛び出しは、予想通り(?)マイケル・ジャクソンのPVのパロディ。ステージのオープニングを飾る華やかさを狙ったもの。
但し、制作開始時の11月期は、まだハートキャッチのキャラが完全に練り込まれた状態ではなかったので、多少当て込み的に、作品基本コンセプトのファッションを念頭に置いて、花道をファッションショーのノリで歩かせようかな……というイメージで制作を開始。それが意外と作品のテイストに(結果論的に)ハマったということでした。
なお舞台(ステージ)の花道の長さは、演出メモでは「作画でつまむ」とされており、そこはイメージ合せという感じになっているらしいです。

スプラッシュスター組の天井大モニタを利用してみせることや、密着マルチで手前のフロート、奥のモニタで二人を1カットで見せるアイデアは、この演出メモ段階で決め込まれていたようです。さらにその段階から望遠圧縮で「距離を潰す」とも指示されています。
作中イメージからオーラを纏っている雰囲気をフィーチャーして、周囲にさまざまな色のパーティクルを散らしつつ、ステージを移動する(フロートを飛び交う)ような見せ方ができるようなダンスにして欲しいと、ダンスチームへ提案したそうです。

フレッシュ組は劇中でのチーム名の「クローバー」をより推す形で、TVの時よりもクローバー型のステージをオーバーに再現したいという考えから、ここでもクローバー型のステージがベースにされてます。
演出メモ上には、他の歴代組との差別化として「他がモー娘。なら(フレッシュ組は)SPEED」との但し書きが付けられ、他よりもフレッシュ組は1段レベルの高いダンスをするようにお願いしたそうですが「でも改めて考えるとビミョーだったかな?と(苦笑)」[宮原]。
とはいえ実際に、歌詞の合わせてのパンチやハイキックのキビキビしたスピード感は、他の歴代組よりもエッジの立った雰囲気のモーションとなっているのはご覧の通り。──実は、手慣れている分、そうなったのでは?みたいなゲスの勘ぐりしてました……スミマセンm(_ _)m

マックスハート組のジャンプは初期段階から想定していたもの。イメージとしては舞台の『ピーターパン』でのワイヤーアクション、とのことで、ステージ中に空中を実際に飛んでくるとインパクトや盛り上がり感が出るというのがあり、それを実現させるのにも打って付けのシチュエーションだったそうです。「西尾監督ゴメンナサイと思いつつ、ジャンプを使いました」[宮原]。この辺もステージのライブ感や臨場感といった狙いが見て取れます。

5GoGo組の登場シーン。夜空に浮かび上がるシルエットというのは、宮原さんの個人的なイメージとしては『バットマン』──たぶん、リメイクの方……自分は60年代のTVシリーズを反射的に思い浮かべてしまい、一瞬「?」となったのはナイショwww──での、バットマンを署長が呼び出す際のバットサインだそうで。

最後に17人が揃ってステージに並び立つという、この演出メモでの流れに沿ってダンスが発注されたと言うことです。
ただ、そこで披露されるダンスについては、ダンスチーム(大阪でプリキュアミュージカルを実際に上演しているチーム)主導で構築されているとのこと。

ダンスがフィックスした段階で、ダンサーによるモーションキャプチャーが行われたわけですが、17人が一度に踊ってキャプチャーするというのは現実的ではないことから(場所的な問題もさることながら、人数が増えると複雑化するためキャプチャーデータにエラーが多くなるらしい)最大6人──おそらくこの数字は、5GoGo組をマックスとしていると思われます──で行い、ダンスチームから送られてきた17人で踊るリファレンスビデオを元に、割り振り作業を行い、その分割表(香盤表)と立ち位置を確認するポジションシートを作成。
これが非常に重要な役割を担ったそうです。
スクリーンに投影されたキャプチャー香盤表は、タイミングシートのような時系列に沿ったもので、AR台本のようにカット単位のシークエンスやキャラのオンカメ/フレーム外等について詳細な指定が入っていました。

勢揃いするシークエンスは、リファレンスではダンサーも17人勢揃いでダンス。それを参考に、分割キャプチャーされたモデルを配置する方法で対応しています。
余談ですが、ダンサーはキャラ識別のためにリファレンスではゼッケンを着用。実際のモーションキャプチャーはキャラのパーソナルカラーに合わせたスカート(パレオ)を着用してダンスしてました。
流れたビデオで見る限り、そのスカートには特にマーカーは付けられていなかったようですが、スカートの追加モーションを付ける際の参考にもされているような感じのする、モーション映像とのシンクロ具合でした。

ちなみにモーションキャプチャーする際は、メインとなる正面カメラ、サイドからを捉えるBカメ、表情参考用にダンサーのアップショットを追うカメラの3カメを使用していました。

キャラクターモデリングについては、マンガの延長であるアニメ独特のパース顔(正面と横顔に整合性がないデザイン)を破綻無く強引に3-D再現するのではなく、正面と斜め前から見たときの見た目を忠実に再現する方向で作業が進められています。この辺は、昨年のCGワールド誌での特集記事に近い内容でもありました。

フレッシュEDにはなかった、DX2のEDムービーの問題として(というかオールスターDXの問題でもある)デザイナーが異なる歴代プリキュアが一堂に会した際のバランス問題がやはり立ちはだかったそうで、DX2用に青山充さんが作成した対比表をベースに、各モデルのバランス調整が行われてもいます。
ただし、EDムービーではダンスを踊らせるという見栄えの観点から、フレッシュ組に頭身を合わせたそうです。
とはいえ、稲上晃デザインのマックスハート・スプラッシュスター組のキャラはやはりカオデカで(苦笑)、遠近感が狂ってしまう場合はカットごとに調整を加えたそうです。
さらに、全員で手を繋ぐシークエンスのため、元々デフォルメが強めになっている稲上デザインのキャラについては、掌やブーツなどはシェイプしてモデリング(おそらくフレッシュ組に合わせる形)されています。

肌のグラデ処理やハイライト、ピンク系のチーク処理等に関しては、女性スタッフの意見を全面的に取り入れた形で行われているとのこと。
大塚隆史さんに取材した際、CG班にも女性スタッフが多いことが独特の可愛さを生みだしている要因であると述べられていたのですが、その具体的な事例の一つといえるでしょう。
なおスタッフ内では、このチーク関係の効果(化粧)レイヤーを「お肌ピチピチレイヤー」と呼んでいたそうです。
……ギャルゲーなどのCG着彩では、割と普通に行われている処理ではあるのですが、アニメのCGキャラでこれを行うとかなりの手間がかかるハズなので(マンパワー的にもマシンパワー的にも)、17人全シークエンスでこれが施されていることは、驚嘆の一語に尽きます。

なおセミナー後に宮原さんから直接伺った話として、ドレス類の横から見た際の整合性など、キャラ表からだけでは掴みにくいニュアンスに関しては、爲我井克美さんが相談に乗ってくれたそうです。

……と、だいぶ長くなってしまったので、ひとまずここで終了〜。
次回は、BG(ステージ)の制作やアニメート作業についてデス。
その2へGO!

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