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2009年4月21日 (火)

今週の『シュガーバニーズ フルール』3話

3話連続となる『フルール』プロローグ・エピソードの完結編です。

Sbf0306_2ようやく入ることが出来たヴェイユさんのお庭だったが、長い間放置されてきたために荒れ放題で、モネ先生が子供時代に通った頃のような美しさは失われていた。その光景に、ソフィアたち以上にモネ先生は肩を落とす。だがももうさ・はなうさの提案で、お庭をみんなで手入れして、元通りにすることになった。花を育てたことのないソフィアたちだが、ももうさ・はなうさの助言を受けて、まずは「どんな庭にしたいのか」をスケッチするところから始める。

1〜3話までは、エピソードごとでの起承転結は一応持たせつつも連続ストーリーとして構築されているので、実質的には30分アニメの本編呎(22分)と同じだけ使ったプロローグという形です。
3話のシナリオは『フルール』のシリーズ構成と思われる影山由美さんではなく、堀井明子さんが担当されていますが、話の流れからいって、おそらくある程度のプロットはシリーズ構成段階で決め込まれていたのではないかと思います。
スタジオ・ルナさんのブログをみると、『シュガーバニーズ』シリーズのアフレコは3本録りのようなので、『フルール』1〜3話も一度に収録されていると考えられます。なので、役者さんのテンションも1話からのものを維持したままでの録音となっており、そこもストーリーの連続性に大いに貢献している感じがします。

で、今回からいよいよ、般若うさwwもとい、ももうさ・はなうさが話の中心的な存在になって行きます。ガーデニングどころか、草花もほとんど育てた経験のないソフィアたちやバニーズたちを指導してゆくような立場で描かれており、『フルール』では彼女たちが今回のようにイニシアチブを取る形で、シリーズの軸となる話は進んでゆくのでしょう。

また、「ヴェイユさんのお庭を元通りにする」のではなく、「ソフィアたちが思い描く楽しくて綺麗な庭を新たに造る」という目標設定がイカしてます! このモネ先生のノスタルジーに引きずられない展開が、ソフィアたちの自発性とか創造性といった面を感じさせてくれる次第──文字資料では「庭の修復」というニュアンスで書かれていたので、これはイイカンジで裏切られました! やっぱり「修復」だと、“大人の考えた枠に押し込められている”的な雰囲気もありますからね。
加えて、そうした創造的な発想を喜んで受け入れるモネ先生もイイカンジ☆
Sbf0302ここで庭を新しく造るというアイデアを、ももうさがフランソワーズに、はなうさがソフィアに耳打ちするシークエンスがあるのですが、そこでのフランソワーズとソフィアの表情芝居も凄くピュアで(いっぺんグッと瞼を閉じて目を見開く演技が、とてもキャッチー♪)、もうサイコー!
次の温室でのシーンでその提案に対してモネ先生が応える際の、メガネをクッと軽く押し上げる演技も、彼女の“やる気”感をさりげなくアピールするゲイコマな芝居付けで御座いますヨ☆

3話のストーリー上の感情の盛り上がりは、ソフィアたちが庭をどのように造り直すのが良いのかをシェ・ジュネにみんなで集まって相談するところSbf0304(シェ・ジュネでお茶をしながら会話する、ソフィアとフランソワーズの実写っぽい丁寧な芝居もポイント高し!)から、それぞれ思案しながらアイデアスケッチを描いてゆくシーンに設けられており、ももうさ・はなうさの一言から、夢が膨らんでいって気持ちが高ぶり、Sbf0307ソフィアとフランソワーズが立ち上がってハイタッチしたり、マルーヌがカウンターから乗り出してピエールに話しかけたりといったアクティブな動作演技をみせて、ソフィアたちのワクワク感をダイレクトに伝えています。

このシーンの最中に、シェ・ジュネの前をシャルロットが通りかかって様子をうかがおうとするとママに呼ばれて去ってしまうシークエンスがポンと入ってくるのですが、ストーリーの大筋にはまったく関係ないものの、一旦第三者視点を加えることで、ソフィアたちの相談がもの凄く楽しそうに見える仕掛けを作っているわけです。Sbf0305シャルロットの興味深そうな仕草や後ろ髪引かれて店を後にする表情とかも、また良いので、効果満点!
今回シャルロットも彼女のママもここしか出番がないので、常識的には不用意に登場人物は増やさない方向にするのですが、なにぶん『シュガーバニーズ』の声優さんはほとんどが役を掛け持ちしているため、こうした1シチュエーションのためだけにキャラを登場させることが可能なんですよね〜。

Sbf0308それぞれがアイデアスケッチを持ち寄るシーンも、ソフィアがテーブルを回り込みながら(そのソフィアに合わせてフォローPAN)みんなのイラストを見て目を輝かせるという、意外と凝ったカメラワークとナチュラルな視線移動の演技になっていて、先ほどのソフィアとフランソワーズのハイタッチもですが、作画的な芝居が大変印象に残ります。

基本的には、いずれもおそらくコンテで大庭秀昭氏が決め込んだ動作演技と思われますが、そのコンテの意図を汲んだ丁寧な作画もポイント高いです。
今回の作監は許倫淑氏(おそらくスタジオは京江ANIA)。つまり韓国班なのですが、許氏は、ノーマッド元請けの作品(『ローゼンメイデン』シリーズとか『姫様ご用心』など)で第一原画を担当してきたキャリアの持ち主なので、ヒロインを可愛く描写するコンテに慣れているというか経験値をしっかり持っていることを伺わせるレイアウトや動作になっていました(・・・総作監は基本的にキャラの絵を一定のクオリティに整える仕事なので、レイアウトや動作自体は通常は全修正はあまりしないですからね。もっとも『シュガーバニーズ』は100カット強なので全カットL/Oから動きまで含めて総作監が修正を入れようと思えば、おそらく不可能ではないとも思いますが。ただ正直なところ少なくとも3話に限っては、これまでの本シリーズの韓国班だった韓鎭アニメーションよりも高いクオリティの作画になっています)。

細かいところでは、こむぎうさとパンダうさが自分のスケッチを目立たせようとして、結果痴話ゲンカを始めてしまう場面が、『ショコラ!』27話を連想させて、ある意味でDVDを買ってくれた人に対してのサービスみたいにもなっている辺りもミソ。

そして、今回のラストで『フルール』初のお馴染みの決めゼリフ=「きっと上手く行くよ!」と、それに応えて空に光る星のカットがようやく登場!
庭を造ることへのソフィアたちの意気込みに対しての言葉でもあり、極めてカタルシスが高く、心憎い使い方でもあります。
ちなみに、ここはバニーズ全員で言ってはいますが、きっかけはももうさ・はなうさからとなっており、『フルール』ではこの二人が中心的な役割を担うことを、キッチリと示してもいます。

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