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2009年4月20日 (月)

待望の松本理恵演出×爲我井克美作監!

昨日の『フレッシュプリキュア!』は、『プリキュア』シリーズでは神作画として無印時代からお馴染みの爲我井さんの作監に加えて、前作の「ファイブdeチャンス」前編で、『プリ』ファンの間では赤丸急上昇の注目株となった、若手演出の松本理恵さんという、グレートコラボが実現!

Fpri1203お話としては、ラブのお父さんの職業がウィグ会社務めであるということと、ブッキーの家が獣医であるという二つの基本設定を使って、お父さんの仕事に対するなりふり構わない&微妙にはた迷惑な行動に対して、ラブは退いてしまうものの、そうした仕事への熱意が実は格好良くて、尊敬出来るものだということを、最終的には気がつくという、普通は父の日絡みに持ってきそうな(笑)エピソード。

なので、山下憲一氏のシナリオ的にはおそらくもっと地に足のついたというか、完成映像ほど破天荒でキッチュなノリではなかったのでは? と思うところがあります。
Fpri1205多分、ウエスターのマヌケぶりやカツラナケワメーケによる騒動が、コミカルな展開になるというストーリー構成から、コンテ段階で全体的にポップ&シュールなギャグでデコレートする形に“踏み込んだ”のではないかと推察する次第です。

Fpri1208なので、おそらくコンテでキッチリ決め込まれているであろう、各カットのレイアウトも、シュールギャグ的でかなり先鋭的なテイストのものが多くて、かなり愉快☆ 同時にギャグの表情づけも、もともと『フレプリ』はSDが志水淳児氏ということもあって、従来よりも突飛な崩しがOKということもあって、ゲキレツなギャグマンガすれすれの表情が続出。

Fpri1210変身後のアクション自体も、『プリキュア』らしいカッコ良さや華麗さよりも、コミカルさや楽しさといった方向性を推していて──変身後のバトルシーンで、ギャフンな顔でリアクションを取ったり、ダメージを受けてグルグル目になってしまうような崩しは、Fpri1202これまでのシリーズではほとんど記憶にないですヨ!──、ちょっと戦隊シリーズのギャグ回を思わせるノリになっております。
こうしたコミカルなバトルアクションは、もしかすると今後『プリキュア』シリーズそのものの間口を拡げてくれるかも知れません。

また、ディテール面でのお遊びも結構多くて、カツラをつけたタルトがそのわけを説明するシークエンスがなぜかビデオカメラのファインダー越しだったり、さらにサーモグラフィーの画像になってしまったり──これは、その後説明される、カツラの優れた放熱性のチェックをしている、というロジックによるものと思われるのですが、あまりに唐突で笑ってしまうわけです──Fpri1211幼いラブのイロモノヅラのモンタージュ(これ自体が、すでに相当に抱腹絶倒なのですが)に、さりげなくキュアルージュのがあったり(笑)、ナケワメーケが人々の頭をイロモノヅラに変化させる際のポーズが、ランカのキラッ、スペシウム光線、死刑等々のパロディだったりと、細かいネタを盛り込んでいるのもポイントですね〜。

と、まぁそんな具合で、見た目はこうしたキッチュなギャグにばかり目が奪われがちなのですが、シナリオそのものは、最初に書いた通り「父の日」ものなので、プリキュアのピンチをラブとブッキーのお父さんズが救おうとしたり、バトル後のラブ(ピーチ)がお父さんに理解を示すシーンなどは、Fpri1204ドラマチックに、グッと見ているものに訴えかける感情の高ぶりを感じさせる描写になっております。
全体的にギャグっぽいテイストでまとめている分、こうした芝居が逆に印象深く、単にメリハリと言うだけでなく、もしかするとこの「父と娘の心の交流」の部分をカウンター的に強めるために、敢えてポップな雰囲気で引っ張るようにしたのでは? と思ってしまいます。

Fpri1206これは、ラストで土手に沿った高架下を歩きながら会話するラブたち3人の丁寧な表情芝居にも現われており、またこのシーン全体としては、“アニメにおける実写的なカット割りやレイアウト”──例えばカーブミラーに映り込んだ姿のカットであったり、インサート的な情景カットにセリフを先行させて被せたり、引きのレイアウトで奥にモブや自動車を通過させたり、Fpri1201上空へPAN-UPすると電線がやたら画面に入り込んでいたり──によって、良い意味でミニマムな日常空間であることや、そこから感じさせるヒューマンな暖かみを演出しているワケですね。

で、個人的にはこうしたビビットで地に足のついた雰囲気というのが、松本理恵演出の良さではないかと思っているのです(「ファイブdeチャンス」前編や『マリー&ガリー』0話辺りを鑑みると、松本さん自身の嗜好は、もしかすると違うかも知れないのですが・・・(汗)。
まぁ、『プリ5GoGo!』では処理のみの話も含めて、ほとんどがシリーズ構成上なんらかのポイントとなる話が多かったことや(そうでない話は、コンテ込みだとマジで「ファイブdeチャンス」前編くらいしかないし!)、『マリー&ガリー』は元々がキッチュな世界観でもあるので、見ている側からすると松本理恵演出=「やたら動く!&シュールギャグっぽいテイスト」という短絡的なイメージで捉えてしまいそうなんですけど(苦笑)。

なので、松本さんには一度ぜひ女の子同士の友情とか将来の夢だとか、女児向けアニメの王道を行くハートウォームな日常エピソードのシナリオを演出してもらいたいトコロなのですが・・・。
果たして『フレプリ』で、それを見ることが出来るのでしょうか???

つか、爲我井さんはもう一回くらいTV本編の作監をやってくれるのかしらん???
例年だと、もうしばらくすると劇場版で囲われる頃だと思うのですが・・・。

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