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2009年3月19日 (木)

最後の貝澤演出回

96話はシリーズ最後となる、貝澤さんの直接演出回です。なので、いつにも増して長文ですので、ご了承下さいませm(_ _)m
脚本は69話(穴ぐら入道の回)で貝澤さんと組んだ、吉村元希さん・・・ということで、今回も(?)やたらとトリッキーな展開となってますデスよ。

Neko9602寮生活をしている高校生のまゆみは、毎晩触手のようなものにベッドに引きずり込まれる悪夢にうなされていた。そんなある日、見慣れない植物の種を拾い、自室の鉢に植えた。すると翌日、部屋はその植物の蔦が生い茂り、無数の花が咲いていた。その様子をクロ経由で知った鬼太郎やネコ娘たちは、まゆみの元へ訪れ、この花が南国に咲く人の想いを伝える妖怪の花・妖花であると教え、なぜまゆみの部屋に咲いたのかを調べるのに協力して欲しいと頼む。まゆみは、その想いが亡き父親のものであると直感。鬼太郎に協力して、一緒に南の島へと旅立つのだった・・・。

幻想奇譚と呼ぶに相応しい逸品です。
ストーリーの構造としては、本当の敵が最後の最後になって登場(それがメインのゲスト妖怪である妖花ではない)とか、鬼太郎たちと行動をともにしていたまゆみが、実は幽体状態だったといった、“仕掛け”がふんだんで、そこにまず「おお!」と驚くわけですが、それを踏まえた上で、ネコ娘だけが冒頭からまゆみの存在感を希薄と感じたり──実際にまゆみの体がダブらしで薄まる描写を、要所要所に入れている──、そこからすでにまゆみが死んでいるのでは? というミスリードを誘ってみたりする造りが、これまたイイカンジ。

亡き父親の娘への想いという軸が、また実に感動的で、まゆみの父親が残した懐中時計の蓋に刻まれたメッセージが彼女を死の淵から救い、その針が真の敵を倒す展開も心憎いです(ただ、せっかくのプレゼントである時計が、結果的に壊れてしまったのは、個人的にはちょっと微妙な感じもなきにしもあらず・・・ですが(^^;;)

まゆみは少なくともこのエピソードの間中、花魄に捕われ混沌としていたワケで、彼女にとって、この出来事(鬼太郎たちと出会い、妖花の謎を調べに南の島へ渡ったこと)は夢だった、と捉えることも可能です。
この回のシーンのつなぎ方は、極めて特徴的で、例えば寮の窓越し(貝澤さんが好んで使うレイアウト☆)や、まゆみが手にした妖花の種といった“もの”で繋いで、シチュエーション自体があたかもジャンプするかのようなコンテになっているわけです。・・・これは、南の島に到着した時の飛行船からまゆみが飛び出す時のシーンで一番如実に表れるのですが、こうした多くの場面でのシーン・チェンジの仕方よって、元々摩訶不思議な雰囲気のストーリーを、より幻夢感ただようものとしているところがあります。
それが、夢ならではのシチュエーションのジャンプを喚起させ、もしかしたらこのエピソードそのものが、まゆみの見ていた夢なのでは? という二重構造的なニュアンスをも醸し出している感もあります。

Neko9606今回、まゆみの存在感に疑問を抱くのはネコ娘だけですが、その分、いつもならばヤキモチを焼くところを、そうせずに、まゆみをいたわるような、珍しく(失礼!)優しい感じで接するところがミソ。
また、ネコ娘がまゆみと出会うシチュエーションと、ラストシーンを対比的かつ呼応的に見せる手法(これは、貝澤さんのお気に入りといいますか、得意な手法の一つです)を採っており、特にラストのまゆみとの挨拶をしあうシークエンスを印象づけることにもなってます。
Neko9609・・・ラストカットのエンボス処理が、実はこれまた幻夢的なんですよね!

個人的な勝手な憶測ではありますが、このためにネコ娘だけがまゆみの存在感のなさを直感するように、コンテアレンジされたのではないかと、勘ぐってしまったりヽ(´ー`)ノ

Neko9610また、今回のネコ娘のガールスカウト風コスチュームがなんともキュートなのですが、これのアイデアがどうやって出てきたのか? もメチャメチャ気になりますよ。「落し物探しを兼ねたゴミ拾いのアルバイト」なワケですから、ジャンプスーツとかラフなパンツスタイルとかの方が、普通に考えたら理に適ってますからね〜〜〜。Neko9608
どの段階で指定されたのかはさておき、いずれにしてもこのコスチューム姿にGOを出した貝澤さんのサービスセンスに脱帽デス♪ しかも、冒頭ではなぜか磁力式の地中探知機などという重装備で、そこも愉快。

さらに夜行さん所有とされている妖怪飛行船のデザインが、またまた貝澤さんらしい奇妙さを持ったデザインで、これはきっと作打ちとかの段階で貝澤さんが描いたラフが基になっているに違いないと、勝手に思う次第ですよヽ(´ー`)ノ

さて『鬼太郎』の貝澤回と言えば、なんらか(お手製と思われる)CGがフィーチャーされるのが特徴といいますか、定番となっているわけですが、今回も随所に登場。
Neko9603_2特に南の島での精霊アグリの大量発生シーン(笑)では、良い意味で無機的な雰囲気(言うなれば微生物的な無生物な感じ)が上手く出ていて、そのテクスチャ処理と併せて、不可思議な生き物を演出しておりました。

もちろん、鬼太郎のアクションシーンも特筆すべきものが多く、鬼太郎VS森の霊のシーンでの暗がりの中での指でっぽうの発射光を使ったストロボアクションや、アンダーな引きのカットで体内電気を放つと、その輝きで鬼太郎の周囲に無数の森の霊が群がっているのが見えるカットなどは、非常にスリリング! こういう見せ方にもゾクゾクさせられました。

で、忘れてはいけないのが今回のヒロイン、まゆみちゃん♪
演じるのは、4期ねこ娘役の西村ちなみさんデスよ!!
Neko9605しかし、なんたるケシカランまでのぷにデザイン(*´Д`) 95話の頼子といい、どーみても小学生だろう〜〜〜〜ヽ(´ー`)ノ だが、それがイイ!(笑)
基本的に、オドオドした感じの女の子として描写されており、それに沿った繊細な表情芝居(鬼太郎が一緒に妖花が咲いた謎を調べに行って欲しいと頼む時に見せる、一瞬の視線の移動が好例)も見どころなのですが、なんと言ってもインパクト大なのが、クライマックスでの懐中時計に映った、彼女自身の泣き顔!
Neko9604滝のように流れる涙や鼻水、口をグッと食いしばる動作など、貝澤さんならではの泣きの演技がサクレツ!
やはり、何度も言いますが、貝澤さんの泣き演技はガチに凄いデス!

Neko9601てなカンジで♪ 今回の貝澤回も『鬼太郎』としては変化球のお話ではあったワケですが、貝澤さんらしい心情ドラマに、幻想的な雰囲気や要所のカッコイイバトルアクションなどが、バランス良くミックスされた一本だったように思います。

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