伏線回収!
お待たせいたしました。ようやく今週の『シュガーバニーズ ショコラ!』11話のインプレでございます(^^;;
ソフィアはニコラから電話をもらった。夏休みにフランスの祖父のところへ遊びに行くので、ソフィアの家に遊びによると言うのだ。心からのおもてなしをしたいと思うソフィアは、とびっきりのスイーツを作ろうと思い立つ。そして、ニコラが遊びに来る日がやってきた。彼を迎えに駅へと急ぐのだが・・・
と言うわけで、今シリーズのキーキャラクターとなると思われるニコラが、2話以来の登場です。
冒頭の、パティシエ選手権のためのアイデアを考える最中にふとニコラのことを思い出すと、彼から電話がかかってくる──と、どう見てもラブストーリーまるだし(笑)な展開で、電話中のソフィアをニヤニヤと見ているパパとママに、思わず顔を赤らめてしまう描写といい、電話を切った後、自室でそんな“素敵な偶然”を嬉しそうに喜ぶソフィア(ベッドにドンと身を預ける動作が、これまた彼女のパッピー具合を如実に現していてグー♪)といい、恋──とまではいかないカモ? ですが──する女の子らしい雰囲気に溢れております。
加えて、ニコラのためのケーキを完成させた時のバンザイポーズの子供っぽさ(引きのショットで、ソフィアが子供用の踏み台に乗って料理をしているのもゲイコマ☆)と、直後に鏡の前で身だしなみをチェックする少女っぽさの落差もタマリマセン♥ 特に鏡の前でのスカートを翻して前後をチェックする作画の演技が、ニコラに会えるというソフィアのワクワク感を見事に出しているのもミソ。
また、多少前後しますが、慌ててエプロンを外してキッチンから出て行くソフィアの動きや表情づけも、すごく生き生きしておりますね〜〜〜☆
で、二人が待ち合わせ場所ですれ違いになってしまうのも、ラブストーリーのお約束ヽ(´ー`)ノ
ここではシャルロットが、いうなればトラブルメーカーとして登場。車に轢かれそうになってしまうと言う、ちょっとショッキングな展開で、これによってソフィアとニコラが単にすれ違いになるだけでなく、プラスアルファのハラハラ感を交えて、ストーリーを盛り上げるようになっています。
シャルロットも大事なく、ソフィアが駅にやってくるとニコラの姿はなく・・・という流れで、駅前や周辺を探したり、ションボリ肩を落として帰ってくるまでのソフィアのカットが、実はことごとくロングショットになっていて、カメラの位置関係といくつかの動作によってソフィアの不安感や悲しい気持ちを描いているのが非常にポイント高いです。
なので、続くピエールの手前を横切るソフィアの真横のバストショットというのが、極端に悲しい表情芝居が付けられているわけではないにも拘わらず、ソフィアの落胆ぶりが鮮明に浮き彫りになる素晴らしい演出がなされております(もちろん、植田佳奈嬢の演技やセリフの呼吸の置き方も、ハマっているわけですが)。
もちろん、この落ち込みの直後にニコラは一足先に、偶然であったピエールに案内されてソフィアの家に到着していてハッピーエンド。
・・・お話としては、まさに方程式通りの黄金パターンなわけなのですが、ここまでに至るソフィアの細かい感情芝居(演出/作画的な演技付けや声優さんのお芝居の両方ですね)の積み重ねと、そのメリハリがものすごくいいので、いわゆる“お約束臭さ”や“予定調和感”などを微塵も感じさせない作りになってます。
そして、この回でアッと驚かされたのが、ニコラの祖父がディーヤさんだと知れるラストです。
2話でニコラのお爺さんは昔バニーズたちに会ったことがある、というセリフをニコラが言っていたわけですが、これは即ち、前シリーズの1話で人間界へやって来たバニーズたちの光をディーヤさんが見つめていた伏線めいたカットについての答えを意味しているわけですよ!
前シリーズでは、7話以降はシリーズ構成のみならず脚本陣も総入れ替えという、なにかトラブルめいた匂いを感じてしまう交代劇があっただけに、6話までのシリーズ構成であった北条千夏さんが当初想定していたと思われるいくつかの伏線やキャラ設定については、かなりこぼれ落ちてしまった感がどうしてもあったわけです(シャルロットの存在しかり、フランソワーズのピエールへの恋心しかり)。
1話のディーヤさんのそのカットも、そうした一つだったのですが、まさかこうした形でフォローを入れてくるとは思いも寄らぬ展開ですよ!
なので前シリーズからのファンとしては、このニコラとディーヤさんの関係が明かされるシーンは、もう鳥肌もの!!
これら前シリーズでフォローしきれなかった要素を積極的に組み入れてゆこうというのが、『ショコラ!』の作劇面での、一つのテーマのように感じます。
ところで、今回は珍しくソフィアの町の駅前やマーケットなど、いつもとは違う場所が色々と登場していたのも興味深かったですね〜。・・・ソフィアの町のモデルになった場所というのはあるんでしょうかね? 気になります。
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