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2008年6月 6日 (金)

「クララ白書」と「キャプテンフューチャー」

小説家の氷室冴子さんと野田昌宏大元帥が、奇しくも同じ日に亡くなられてしまいました。

訃報でのニュースでは、氷室さんの代表作として「なんて素敵にジャパネスク」が上げられているわけですが、個人的にはなんといっても「クララ白書」/「アグネス白書」に尽きます。
・・・そもそもは、『空モモ』のコミカライズ(とキャラ原案)を担当されていた、みさきのあさんが「コロネット」という季刊誌で「クララ白書」/「アグネス白書」のコミカライズ版を連載していたことで、原作にも手を出した、という経緯がありました(しかし、集英社のラノベを小学館のコミック誌がコミカライズするとは、今にして思うと83年頃もまだまだおおらかな時代だったんですね〜〜(笑))。

一方、野田大元帥とくれば、自著ではありませんがやはり「キャプテンフューチャー」なのですよ。
アニメ版より前に、児童向けの単行本「戦うフューチャーメン」(オリジナルは「時のロストワールド」)で初めて「フューチャー」に触れて以来の、大ファンでした。
いわゆる児童文学(世界名作劇場とかになるようなタイトルですね)が今も昔も大嫌いな上に、当時は文字ばかりの本を読むのが苦痛でしかなかった自分にとって、図書の時間は自由時間と同義だったのですが、「フューチャー」で小説の面白さ(と同時にアニメ的な世界が、すでに文学として成立していること)を初めて知ったようなところがあります。
もっとも、「フューチャー」を手にした最初の理由は“ラーメンみたいなタイトルだな”(爆)という、いかにも低脳極めている男子小学生らしい発想だったワケなんですけどヽ(´ー`)ノ

さて高校時代に「クラッシャージョウ」が一世を風靡しまして、自分も原作を読んだわけですが、その第一印象が“「フューチャー」のデッドコピーだな”でした。

そして4年ほど前。主にギャルゲー系ファンの人たち発信で「マリみて」ムーブメントが起こった時、作品のアウトラインを聞いて、平成の「クララ白書」だと直感しました。なのでムーブメントが起こった最大の理由は、百合云々ではなくて「クララ白書」的な世界観が“『To Heart』で『あずまんが』を体現している”からであると、(「マリみて」を読む前から)結論づけていました。

で、実際に「マリみて」を読んだファーストインプレッションは、高校時代に「クラッシャージョウ」を読んだ時のそれと、まったく同じでした。
・・・“あ、「クララ白書」が「フューチャー」ならば、これは「クラッシャージョウ」だな”と(笑)。あまりにもレギュラーキャラの性格付けや配置が「クララ白書」のそれと同じで、声を出して笑ってしまったくらいデス。
実際、年齢的に見ても今野緒雪さんは間違いなく「クララ/アグネス」直撃世代のはずですし。
ですから、当初は乃梨子を主役に据えようとしていたというのは、大いにうなずけるわけです。だって祐巳さんを主役にしたら、「クララ」のデッドコピーに成り下がってしまう危険性を孕んでいることは本人が一番分かっていたからこそ、女子校の世界を知らない乃梨子という変化球のニューカマーを主役に配することで、「クララ」との差別化を図りたかったはずだと思うので。

そんな具合で、自分の中では氷室冴子さんと野田昌宏大元帥というのは妙な形でダイレクトに結びついていただけに、同日に他界されてしまったことに、何やら不思議な縁を感ぜずにはおれなかったりするのです。

ちなみに自分は瞳子様を“ロサ・ドリラー”と勝手なふたつ名で呼ぶほどw「マリみて」も好きですが、もし「マリみて」は読んでいるけど「クララ/アグネス」は読んだことがないという方がおられたならば、ぜひ原典として「クララ/アグネス」を読まれることを強くオススメします。

・・・しかし、これで野田大元帥による「フューチャー外伝」となるはずだった「新キャプテンフューチャー」の続編は、叶わぬ夢となってしまったのですね(涙)。

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コメント

>「マリみて」は読んでいるけど
>原典として「クララ/アグネス」を読まれることを
 これは読んどくべきか、と言う事で「クララ白書」(1・2)を購読してみたです。
 これは面白い・・・。と同時に、確かに「マリみて」はまんまだな、と。
 ただこちらは、「マリみて」から入って嵌った人間なもんで、ここは換骨奪胎と好意的に捉えたい佳奈。

 同じ吉屋信子的要素を内包しつつ、「クララ白書」が、万人受けするリアリズムを提示してみせたのは、いかにも’80年代的。
 対する「マリみて」が、ある意味リアリティを廃し、(耽美的)ファンタジー性を前面に押し出し、特化させようとしているのも、「クララ~」との違いを打ち出さんがため・・・とか。だから・・・
 
>「クララ白書」が「フューチャー」ならば
「マリみて」は「キャプテンウルトラ」なんだよ~ホンニョゴニョン(ハックの着ぐるみをかぶる祐巳を妄想しつつ)

投稿: 宅川剛 | 2008年6月 9日 (月) 20時35分

宅川さん・・・
「クララ」読まれましたか。

>こちらは、「マリみて」から入って嵌った人間なもんで、ここは換骨奪胎と好意的に捉えたい佳奈。
流石に「マリみて」はもう十数巻も続いているので、トータル的にはその意見は、か〜な〜り正しいカモ? ですね(笑)

>(耽美的)ファンタジー性を前面に押し出し
「マリみて」の根幹となっているスールの設定なんかは、まさにそんなカンジですよね。

あと、これはギャルゲー的・萌え系ラノベ的な観点でゆくと、「マリみて」のページ数を稼ぐかのような(爆)、やたらと長い他愛ない会話や什器類・スイーツ類などのディテール描写が、ある種のユートピア的雰囲気──いわゆる、永続的に変らない楽しい日常──を造り出していて、その辺は意外と必要最小限の「クララ/アグネス」との差にもなってるように思いますし、これこそがギャルゲー系の人たちの琴線に触れた部分だと思うんですよ。
・・・「うぐぅ」「あうー」「くー」だけで展開する、『Kanon』のコミカルアンソロみたいなノリってカンジでヽ(´ー`)ノ
その辺も、一種のファンタジー性佳奈? と。

>ハックの着ぐるみをかぶる祐巳
キャプテンが祥子様で、祐巳さんはキケロのジョーなのでは??(笑)

投稿: ぽろり春草 | 2008年6月 9日 (月) 21時54分

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